[2016A教養学部前期/後期課程]古典ギリシア語初級(後半)

松浦高志の授業用ページ

目次

授業概要

以下の記録の正確性は保証しない.

開講
平成28年度(2016年度)Aセメスター
科目名(前期課程)
古典語初級(ギリシア語)II
科目名(後期課程)
共通ギリシア語(6)
科目名(後期課程:英語)
Greek (6)
開講日時
金曜5時限(16:50–18:35)
時間割コード(前期課程)
51343
時間割コード(後期課程)
08A9206
教室
1号館151教室
教科書
水谷智洋『古典ギリシア語初歩』(岩波書店,1990).
履修人数(前期課程)
7名
履修人数(後期課程)
0名
学期末試験受験人数(前期課程)
6名
学期末試験受験人数(後期課程)
0名

授業日程

教養学部の授業日程に従う.教養学部の授業日程に変更があった場合はそれに合わせる.以下と教養学部の授業日程の間に齟齬があった場合は教養学部の授業日程の方に従う.

  1. 2016/09/30
  2. 2016/10/07
  3. 2016/10/14
  4. 2016/10/21
  5. 2016/10/28
  6. 2016/11/04
  7. 2016/11/11
  8. 2016/12/02:11月18, 25日は通常授業は行われない日.
  9. 2016/12/09
  10. 2016/12/16
  11. 2016/12/23(金・祝):祝日だが授業を行う日.
  12. 2017/01/06
  13. 2016/01/12(木):木曜日だが金曜日授業.

第13回が振替日に当たるので,第12回に学期末試験を行い,第13回に原典講読を行う.

学期末試験講評

  1. よくできていました.
  2. 3人称複数形のεἶεν, εἴησανが間違っている解答が多かったです.
  3. 2人称単数形のοἶσθαが間違っている解答が多かったです.
  4. 未来分詞δουλευσόμενοςは状況説明の分詞なので「奴隷化するために」と訳すところが難しかったようです.正答率はあまり高くありませんでした.
  5. 独立属格(理由)を理解しているかどうか試す問題でした.おおむねよくできていました.
  6. 接続法(思案・熟慮)を理解しているかどうか試す問題でした.「……しようか,あるいは〜しようか」と訳せばよいです.おおむねよくできていました.
  7. πίθοιοが中動相希求法アオリスト2人称単数であることに気づくのが難しかったかもしれません.πείθωは能動相で「説得する」,中動相で与格を伴って「……に従う」の意味であることにも注意する必要があります.主文でἄνを伴わずに用いられているので,この希求法は希求的希求法(optative optative)ですので,「……してほしい」(控えめな命令)と訳してほしいところでした.正答率は低かったです.
  8. (7)とは逆にἄνを伴っているので可能的希求法(potential optative)です.「……だろう」と訳してほしいところでした.正答率はあまり高くありませんでした.
  9. 現在の一般的な仮定ですので,それが明らかにわかるように訳してほしいところでした.ただし日本語でそれを表現するのはあまり簡単ではありませんので,採点基準は緩めにしました.
  10. 実現の可能性の少ない未来の仮定(§124-1)の前文が関係代名詞(§125)によって導かれているものです.したがって「仮にキューロスがこ(れら)の船を与えるようなことがあれば,私はそれに乗り込むことを躊躇するだろう」が答えです.正答率は低かったです.
  11. 状況説明の分詞καμώνがμήで否定されているので,条件を表すか,あるいは目的を表すか,どちらかですが,未来分詞ではないので条件を表します.すなわちμὴ καμώνが条件文の前文の代わりとすればよく,「もし働かなければ彼は(あるいは「人は」など)幸せであることはできないだろう」が答えです.
  12. 少し長いがやさしめの文章を読む問題です.Δωριεὺς ὁ Διαγόρουは「ディアゴラースの子ドーリエウス」と訳すべきでした(語彙集の書き方がよくなかったようです).

第13回(2017/01/12)

授業内容

  1. 練習36-4(第2段落).
  2. 「辞書の使い方」.
  3. プラトーン『クリトーン』43a1–b5.
  4. サッポー断片第1番LP.
  5. 授業評価アンケート.

懇親会

5時限終了後に懇親会を開催した.この授業の受講者の参加は2名であった.

第12回(2017/01/06)

授業内容

  1. 学期末試験.
  2. 「エウクレイデース『原論』第1巻命題10について」.
  3. 練習36.

配布物

  1. 「エウクレイデース『原論』第1巻命題10について」.

課題

  1. 小テスト(13).
  2. 練習36-4.
  3. 原典講読.

第11回(2016/12/23)

授業内容

  1. 小テスト(11).
  2. 練習34–35.
  3. 教科書第36課.

課題

  1. 練習36.

配布物

  1. 「アオリスト形を覚える(2)」.

連絡

次回(1月6日)は学期末試験です.約60分を予定しています.試験終了後に練習36をやります.

第10回(2016/12/16)

授業内容

  1. 小テスト(10).
  2. 学期末試験・原典講読説明.
  3. 練習32–33.
  4. 教科書第34–35課.

課題

  1. 小テスト(11).
  2. 練習34–35.

配布物

  1. 「原典講読」.
  2. 「サッポー第1番LP」.
  3. 「学期末試験について」.

上記のほかに原典講読で用いる教材を配布した.配布した教材は「原典講読」第1ページ下から第2ページ上にかけて書かれている.

第9回(2016/12/09)

授業内容

  1. 小テスト(9).
  2. 練習31.
  3. 教科書第32–33課.

課題

  1. 小テスト(10).
  2. 練習32–33.

配布物

  1. 「辞書の使い方」.

第8回(2016/12/02)

授業内容

  1. 小テスト(8).
  2. 練習29–30.
  3. 教科書第31課.

課題

  1. 小テスト(9).
  2. 練習31.

配布物

  1. 「εἶμιとἔρχομαι」.

第7回(2016/11/11)

授業内容

  1. 小テスト(7).
  2. 練習27–28.
  3. 教科書第29–30課.

課題

  1. 小テスト(8).
  2. 練習29–30.

第6回(2016/11/04)

授業内容

  1. 小テスト(6).
  2. 練習25–26.
  3. 教科書第27–28課.

課題

  1. 小テスト(7).
  2. 練習27–28.

配布物

  1. 「条件文のまとめ」.

第5回(2016/10/28)

授業内容

  1. 小テスト(5).
  2. 練習24.
  3. 教科書第25–26課.

課題

  1. 小テスト(6).
  2. 練習25–26.

第4回(2016/10/21)

授業内容

  1. 小テスト(4).
  2. 練習22–23.
  3. 練習20 (8–10).
  4. 教科書第24課.

配布物

  1. 「練習18, 22–23解答例」(‘18’とあるのは‘20’の間違い).
  2. 田中美知太郎(訳)「アルキビアデスI」,田中美知太郎,藤沢令夫(編)「プラトン全集」第6巻(岩波書店,1975),pp. 1–107よりpp. 39–40(練習21-8).

課題

  1. 小テスト(5).
  2. 練習24.

第3回(2016/10/14)

授業内容

  1. 小テスト(3).
  2. 練習21.
  3. 練習20の8–10(時間の都合上できなかったので,後日翻訳例を配ります).
  4. 教科書第22–23課.

配布物

  1. 「アオリスト形を覚える」.
  2. 「μανθάνωνとμαθών」.

課題

  1. 小テスト(4).
  2. 練習22–23.

第2回(2016/10/07)

授業内容

  1. 小テスト(2).
  2. 練習19.
  3. 練習20(8–10はできなかったので後日).
  4. 教科書第21課.

配布物

  1. 「古代ギリシア語基本単語192」.

課題

  1. 小テスト(3).
  2. 練習21.

第1回(2016/09/30)

授業内容

  1. 練習18.
  2. 教科書第19–20課.

配布物

  1. 「Aセメスター予定」.
  2. 「語彙の強化」.

課題

  1. 小テスト(2).
  2. 練習19–20.

シラバス内容

講義題目

古典ギリシア語初級(後半)

授業の目標・概要

初級文法を1年かけて学び,古典ギリシア語で書かれた簡単な文章を読めるようにする.ギリシア語の文献は紀元前15世紀の線文字B粘土板にさかのぼる.使用地域はやがて東地中海地域全体,一時はさらにインド方面にまで広がった.哲学・歴史学・文学・科学などあらゆる分野に膨大な文献を有し,現在でも主にヨーロッパ文明を通じて大きな影響を与え続けている.古典ギリシア語とは,紀元前5–4世紀にアテーナイを中心とする地域で使われていたギリシア語のことを言う.これを学べば他の時代・地域のギリシア語や新約聖書のギリシア語も容易に学び得る.文献の豊富さゆえにラテン語,サンスクリット語などとともに印欧比較言語学に豊富な資料を提供するという点でもギリシア語は重要である.

授業のキーワード

ギリシア語、ギリシャ語、ラテン語、サンスクリット語、印欧語

授業計画

AセメスターはSセメスターの続きである.最終課(第36課)まで進める.最終回は授業日振替で1月12日(木)なので,受講生の状況により学期末試験は前週の1月6日(金)に行うことも考えている.

第1回の内容は次の通りである.

  1. 練習18の答え合わせ.
  2. 第19課以降.

第1回は小テストは行わない.第2回以降の小テストに関しては第1回の際に指示する.

授業の方法

予習は必須ではない.授業では教科書の内容を解説する.授業の最後に課題を出すので,それにもとづき1週間かけて復習を行ってもらう.課題の1つは暗記である.簡単な内容を覚え,次回の授業の最初に小テストを行って覚えられたかどうかを確認する.もう1つの課題は練習問題である.教科書各課末に付されている練習問題を解いてきて,次回の授業の際に出席者が順番に発表する.したがって授業の段取りは次のようになる.

  1. 小テスト
  2. 練習問題
  3. 教科書の解説
  4. 課題の説明

成績評価方法

学期末試験と小テスト,練習問題.

教科書

水谷智洋『古典ギリシア語初歩』(岩波書店,1990).3,500円+税.ISBN: 978-4-00-000829-7

参考書

参考書は使用しない.

履修上の注意

この授業はSセメスターの続きであるから注意すること.なお,Aセメスターには「古典ギリシア語初級(前半)」に相当する授業は開講されていないので,計画的に履修すること.

その他

予備知識は必要ないので,幅広い分野からの受講を歓迎する.毎回課題があって大変なように見えるが,学期末にまとめて勉強する代わりに毎日少しずつ勉強した方がよいので,その習慣をつけてもらうためである.教科書の記述は難しめで,練習問題も難しいと感じられるかもしれないが,授業で適宜解説するので絶望せずに受講してほしい.


Last modified: 2018/10/24

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