(農業)情報工学・課題 (2023/10/19)

エクセルの応用

今回の課題は、エクセルを使って、実際のデータを対象にした処理を行ってみる。
  1. ソーティングと抽出
    データ:不動産情報(小田急線・京王線沿線)
  2. エクセルのVlookupを用いたデータ編集
    データ:コメの品種・食味ランキング・価格
エクセルの少し進んだ使い方をマスターしてほしい。 また、実際にインターネット上に公開されているデータを使って、データ分析を行う演習を実施する。

ソーティングとフィルタリング(抽出)

ソーティングとは並べ替えの事である。エクセルにはソート機能とフィルタ機能があるので、まずその機能を学習する。
サンプルデータとして不動産情報を用いたので、次の操作をしてみよう。
  1. まず、管理費の右側に「月額」という列を挿入する。そして月額の欄では、賃料+管理費を計算する。フィルタはその月額に対して実施する
  2. 月額でソートする。(月額料の列に移動し、A->Zアイコンをクリック)
    元に戻すのは、物件番号でソート。(または、[元に戻る」ボタン)
  3. 築年月の新しい順番にクリック。(ソートアイコンのZ->Aをクリック)
  4. 複数の条件でソーティングする。「データ」メニューから「並べ替え」を選び、条件を複数指定する。
    例:最寄り駅で並べ替え、条件を追加し、駅徒歩で並べ替えてみよう。
  5. フィルタを有効にする。(漏斗アイコンのクリック、又は、「データ」メニューの「フィルタ」をクリック)
  6. 行見出しで、いろいろと試して見る。
    金額の欄では、○○以上、○○以下。などの表示が可能である。また、フィルタのクリアをすると、全数表示できる。
  7. 沿線を「京王線」にして、賃料が8万円台の物件を表示する。
    賃料8万円台とは、8万円以上9万円未満である。
  8. 駅からの徒歩10分未満で、賃料と管理費を合計して8万円未満の物件を捜してみよう。
【課題1】
課題2と課題3では、Lookup関数を利用する。
Lookup関数は、元の表の中の値(キーワード)に対して、他の表(ルックアップテーブル)から、妥当な値を引用してくれる関数である。
例えば、コメの品種ランキング一覧表があって、「ななつぼし」と言う品種が第7位だとする。その時、北海道で多く生産されている「ななつぼし」という品種名の横に、ランキング一覧表から「7」という数値を探して、順位を挿入するという関数である。授業のなかで具体例を示す。
令和3年度産のコメに関する、次の3つのエクセルのワークシートがある。 【課題2】01のワークシートを加工して、令和3年度産のコメについて次のようなシートを完成させる。(これは令和2年の例)

概略の手順
  1. 01の表に産地+銘柄の列を作成し、産地と銘柄を文字列の「&結合」で結合する。
  2. R03年度ランキングとR03年度特A指定の「列」を挿入する
  3. R03年度ランキングの列は、02の表からVlookup関数を用いて数値をひろってくる。
  4. R03年度特A指定の列は、03の表からVlookup関数を用いて数値をひろってくる。
  5. #N/Aを消去したいときは、iferror関数をVlookupの上に用いる。
なお、食味ランキングは、都道府県が細分されている場合があるが、01のワークシートで産地が分割されていない場合には、その都道府県産のものはすべて特Aとして扱うことにする。

令和4年度産のコメに関するデータは、次のリンクにある。 【課題3】データを入手し、令和4年度分について課題2と同様のワークシートを作成すること。
【応用課題:余裕のある人は取り組んで】 課題2や課題3で得られた2つの表の中身を吟味して、米の銘柄、価格、ランキングに関して、自分なりの分析を追加してみる。分析の結果、得られた知見(エビデンス)を述べ、それに対する、自分なりの意見や感想を書き込むこと。ワークシート内にテキストボックスで書き込むと良い。 【例】ランキング1位のコシヒカリについて、産地ごとの価格ランキングを出す。
得られた知見:「新潟魚沼産の価格は他の産地より○○%高かった。」
意見・感想:「新潟では、他の銘柄米を入手するのは難しいかもしれない。粘り多い米でチャーハンを作るのは大変そうだ。」
【課題の実施に当たって】 健闘を祈る。
【参考】
  1. 様々なグラフの作成
  2. ピボットテーブルの利用
  3. グループ化と3D集計と統合
  4. マクロの実例