英数字を JIS X0208 の文字セット(俗に言う全角
文字)を用いると,TeXで印刷した時は文字幅のバランスが良くないので避けた
ほうが良い.JIS X0201の文字セット中の片仮名(俗に言う半角
カナ)は TeXでは使えないので,JIS X0208中の片仮名を用いる.
数式を印刷する時のルールは日本工業規格(JIS; Japanese Industrial
Standard)のJIS Z 8201「数学記号」において明確に定められている.これは
国際標準化機構(ISO)の定めた ISO 31/XI に準拠した国際的に広く使われるルー
ルである.この JISの規定では,
数値が一般的に定められている定数の記号は,原則としてローマン体とする.
演算の記号は,原則としてローマン体とする.
変数のイタリック体とする.
という原則が述べられている.したがって,sin, cos, log, div などの関数
記号は明示的にローマン体にする({\rm cos}のように)必要がある.また,微
分,積分の中で使われる d も本来ローマン体である.ただし,実際の数学の
本では必ずしも JIS に従った印刷がされているわけではない(問題でも微分の
d はイタリックになっていた).