4. 演算回路の作成

さまざまなゲートを組み合わせて,演算回路を作成します.

AND,OR,XORのICのピンの配置

右から2番目のIC(印字に"74LS08"が含まれているもの)には,下図のように,ANDゲートが4つ組み込まれています.

AND,OR,XORのICのピンの配置

このように,各ゲートのピン配置は NAND ICと同じになっています. 他の2つのIC(印字に"74LS32","74LS86"を含むもの)にも同様に, ORゲートないしXORゲートがそれぞれ4つ組み込まれています.

1ビット半加算器の作成

ANDゲートとXORゲートを1つずつ使って,下のMIL記法に従って1ビット半加算器を作り,真理値表を参照して動作を確認しましょう. 入力xとyにはスイッチ端子D9とD8を,出力sとcoutにはLED端子I9とI8をそれぞれ対応させます. すなわち,D9端子とXOR ICの1番ピン,XOR ICの1番ピンとAND ICの1番ピン,D8端子とXOR ICの2番ピン,XOR ICの2番ピンとAND ICの2番ピン,XOR ICの3番ピンとI9端子,AND ICの3番ピンとI8端子を,それぞれ接続します.

1ビット半加算器の作成

1ビット全加算器の作成

ANDゲート2個,XORゲート2個,ORゲート1個を使って,下のMIL記法に従って1ビット全加算器を作り,動作を確認しましょう. 入力x,y,cinにはスイッチ端子D9,D8,D7を,出力sとcoutにはLED端子I9とI8をそれぞれ対応させます.

1ビット全加算器の作成

全加算器の真理値表は以下のようになります.

1ビット全加算器の真理値表

(応用) 7セグメントLEDへの出力

1ビット全加算器から7セグメントLEDに出力させてみましょう. 下図のように,まず,実験ボード右奥にある7セグメントLEDの+5V端子と電源+5V端子を接続し,7セグメントLEDに電源を供給します. 次に,LED端子I9への接続を外し,7セグメントLEDのA端子につなぎかえます.同様に,I8への接続をB端子につなぎかえます. これで,1ビット全加算器の出力sが7セグメントLEDのA端子に,coutがB端子にそれぞれ対応します. 入力を切り替えると,7セグメントLEDに出力が数字として表示されます.

(応用) 7セグメントLEDへの出力

(発展) 7セグメントLED

7セグメントLED とは,4bit の入力に応じ,下図のように16種類の英数字をLEDにより表示するものです.

(発展) 7セグメントLEDとは

7セグメントLED はこれまでの演算回路と同様,ゲートの組み合わせにより実現されています.

(発展) 7セグメントLEDの原理

7セグメントLED では, 7セグメントLEDに関する発展的な話題として, その原理について説明するとともに,2bit入力や3bit入力での 7セグメントLED を実現する真理値表や論理関数について考えてみます. また,ICトレーナーについている7セグメントLEDに関しても 付加的な説明があります.

(発展) 2ビットの演算回路の作成

下図を参考に,2ビット全加算器を作り,動作を確認しましょう. ジャンプワイヤが足りない場合は,申し出てください. さらに余裕があれば,2ビット減算器を作り,動作を確認しましょう.

(発展) 2ビットの演算回路の作成