講義用WWWサーバのご案内

はじめに

講義用WWWサーバは講義のWWW資料を公開するためのWWWサーバです.現在は駒場の情報棟や本郷のセンターの演習室でおこなわれる講義が多数を占めますが,それ以外の講義も受け付けています.

学生が研究室や自宅から参照することも考慮して,全世界からアクセス可能にしています.ただし,アクセスを制限したい時は自分で設定ファイルを置けば,ページ単位でアクセス制限をおこなうことができます.


申し込み方法

このWWWサーバは教育用計算機システム(ECCS,www.ecc.u-tokyo.ac.jp)の一部なので,利用料は不要です.ただし,ECCSのアカウントを取得する必要があります.新たにアカウントを取得したい方は,上記リンク先の記事「新規アカウントの発行について」をご覧下さい.

WWWサーバへの登録の申し込みは,ecc-support at ecc.u-tokyo.ac.jp宛の電子メールで行ってください (本人確認の手間を省くため,なるべく ECCS教職員メールもしくはECCSクラウドメールからメールを送ってください).

メールのフォーマットは特に決まっていませんが,本文中に以下を記載して下さい.

設定が完了したら本センターよりご連絡します.

一度申し込むと教育用計算機システムのアカウントがある間は登録は有効になっています.講義名を変更,追加,削除したい場合,登録を取り消す時は,ecc-support at ecc.u-tokyo.ac.jp宛にその旨,電子メールを出してください.


利用法

WWWコンテンツの登録

ユーザ情報発信用WWWサーバ(user.ecc.u-tokyo.ac.jp)と違って,講義用WWWサーバはサーバマシンにリモートから loginすることができます.SSH2 (Secure Shell protocol 2)に準拠したソフトウェアで公開鍵認証でアクセスすれば,学内外問わずどこからでも入ることができます.ただし,loginして入った時のホームディレクトリは,サーバ固有のもので,教育用計算機システムのホームディレクトリ,ユーザ情報発信用WWWサーバのホームディレクトリとは別のものです.

ホームディレクトリの下に,あらかじめ public_html というディレクトリが作成されていますが,このディレクトリが, https://lecture.ecc.u-tokyo.ac.jp/‾ユーザ名/ というURLで参照できます(トップページからリンクを張られているのもこのURLです).このディレクトリ以下にWWWコンテンツを転送して,他人から読み取り可能なようにパーミッションを変更すれば,WWWサーバから発信することができます.転送には ssh2 プロトコルに対応したクライアント(WinSCP, scp, sftpなど)が必要です.ftpは利用できませんので,ご注意ください.

ユーザあたりのファイル容量はいまのところ十分余裕があるので,制限していませんが,不要なファイルはなるべく置かないようにお願いします.

講義用WWWサーバ上のWWWサーバプログラムは,ユーザ情報発信用WWWサーバと同様に Apache を用いています.アクセス制限やSSI, CGIなどの標準的なApacheの機能も使うことができます.このあたりの利用法は,市販の本などを参照してください.Apacheの標準的でない拡張を使いたい場合には別途ご相談ください.

メール

講義用WWWサーバでは Postfix を動かしており,拡張アドレスの仕組みを用いることで,個人で簡単にメーリングリストを作ることができます.

ホームディレクトリの下に .forward+適当な名前 というファイルを作成して,転送先アドレスを一行に1アドレスづつ書いておくと, ユーザ名+適当な名前@lecture.ecc.u-tokyo.ac.jp 宛のメールは転送先アドレス全体に送られます.

簡単な例を示します.まず,ユーザ teacher のホームディレクトリの下に,以下のような「.forward+info」というファイルを作成します.

lecture$ cat ‾/.forward+info
teacher@XXX.u-tokyo.ac.jp
student01@YYY.u-tokyo.ac.jp
student02@ZZZ.u-tokyo.ac.jp

すると,teacher+info@lecture.ecc.u-tokyo.ac.jp というメールアドレスが有効になり,このメールアドレス宛のメールは teacher@XXX.u-tokyo.ac.jp, student01@YYY.u-tokyo.ac.jp と student02@ZZZ.u-tokyo.ac.jp 宛に転送されるようになります.teacher@lecture.ecc.u-tokyo.ac.jp 宛のメールの転送は,ホームディレクトリの下の .forward というファイルに同じように転送先アドレスを並べてください.このファイルがない時は,メールはホームディレクトリの下の Mailbox というファイルに mbox 形式で貯められます.

講義用WWWサーバのメールサービスはあくまで転送用に用意してあるものなので,届いたメールをファイルに保存した場合,直接loginしたり,pop, imap等で読む手段は用意してありません.


Q & A

よくある質問とそれに対する回答を並べてみます.

ログインするアカウントのユーザ名とパスワードは何でしょうか?
ユーザ名は,利用登録時に本センターからお伝えしたユーザ名です.UTokyo Acccount のユーザ名ではありません.パスワードは設定されていません.公開鍵認証でお使い下さい.
ファイル転送に FTP は使えますか?
FTP は通信の際パスワードが外に漏れる可能性があるため利用できません.暗号化の機能のある SSH2 に対応したクライアントをご利用ください.Microsoft Windows なら WinSCP,Unix 系の OS には OpenSSH(scp,sftp) などのクライアントがあります.
ユーザ情報発信用WWWサーバ(user.ecc.u-tokyo.ac.jp)とどこが違うのか.講義のページをユーザ情報発信用WWWサーバに置いても良いか?
ユーザ情報発信用WWWサーバは多くの学生ユーザが登録されているサーバで,アクセスも多く,また実験的に作られたCGIのために過負荷になることがありますが,講義用 WWWサーバは比較的すいています.また,ユーザ情報発信用WWWサーバはあくまで実験という位置づけなので,障害時の対応も優先順位が低くなっています.
研究室のWWWページを講義用WWWサーバ上に置いてよいか?
研究室のWWWページなど講義と直接関係のないページを置くためには,WEB PARKをご利用下さい.
TA(Teaching Assistant)のアカウントも作成して欲しい.
原則として講義用WWWサーバは講義担当教員ご本人のみの登録としていて,TAによる講義のサポートページはユーザ情報発信用WWWサーバや教育用計算機システム外のWWWサーバ上に作ってもらっていますが,特別な事情がある場合などは相談に応じます.
コンテンツは自前のWWWサーバ上に置いているが,講義用WWWサーバのトップページからリンクだけして欲しい.
他のWWWサーバ上へのリンクが正しい状態であることを管理するにはコストがかかるので,リンク先は講義用WWWサーバ内に限っています.コンテンツ本体は他のWWWサーバ上に置いて,講義用WWWサーバの自分のページからリンクを張ることで代用してください.
CGI やカウンタを利用したい.
CGI やカウンタは利用可能ですが,個人の責任において入れてください.センターとして標準的なカウンタを用意していませんし,サポートもいたしません.また CGI を利用する場合は,システムの負荷を上げ他のユーザの迷惑とならぬよう,ご注意願います.Apache の suEXEC機能を有効にしている点にもご注意ください.
講義用WWWサーバ上のソフトウェアのバージョンを知りたい.
2019年2月5日現在,主なソフトウェアのバージョンは以下の通りです.Webサーバプログラム,Perl などは OS 標準のパッケージを利用しています.
OSCentOS 7.6
WebサーバApache 2.4.6
Perl5.16.3
PHP5.4.16
Ruby2.0.0
講義用WWWサーバ上にJava Appletを含むページを置けますか?
置くこと自体は禁止していません.ただ,講義用WWWサーバはTLS 1.2で暗号化した通信しか受け付けない設定になっていますが,クライアント側のJava処理系のバージョンによって講義用WWWサーバ上に置いたJava Appletの起動しないトラブルがあるようです.Java Appletはたびたび脆弱性が見つかることがあり,教育用計算機システムの端末上でも実行可能なブラウザが限られています.既にあるJava Applet 教材を教育用計算機システム動かす必要がある時は,講義用WWWサーバではなくファイルサーバ上に置き,学生にはappletviewerを使って「file://」ではじまるURIで起動させるよう指導することをお勧めします.

東京大学情報基盤センター/ 情報メディア教育部門/ 教育用計算機システム ecc-support at ecc.u-tokyo.ac.jp