[2025S教養学部前期・後期課程]古典ギリシア語初級(前半)

松浦高志の授業用ページ

目次

連絡事項

正誤表

資料名箇所備考
古典ギリシア語の学修についてp. 2, ll. 8–9(試験日や教室などについては教務事務センターの発表をご覧ください)(削除)
練習(12)p. 1, l. 8(12)(13)
練習(12)p. 1, l. 15(12)(13)
課題(11)p. 2, l. 8(「ない.」の後に追加)中動態のときはどの用法かを調べること
課題(11)p. 2, l. 12(対格)に(与格)を塗る(対格)を(与格)で塗る
課題(9)問題(10)の(16)στραγηγόςστρατηγός
課題(9)問題(10)「3 問題(10)」の後に追加代名詞に関しては「人称代名詞」「再帰代名詞」などの品詞名も調べなさい.またそれぞれの代名詞の詳しい用法を教科書pp. 62–66, 73で調べること.
課題(8)問題の(3)εὐρέαεὐρὺν
課題(4)問題(5)の■和訳の前(追加)主語を明示し,性・数・格に気をつけること.彼/彼女(/それ)がわからないときはいずれかを仮定して訳せばよい.
教科書(語彙集)p. 203右欄δοκέωの項目p. 204左欄のδιώκωの項目の後に移動
教科書(語彙集)p. 203右欄δείνος, -η, -ονδεινός, -ή, -όν
教科書p. 61, (72)の後(追加)(73) -ων, -ον: 3. εὐδαίμων [p. 49]以降の連番をすべて1ずらす.
教科書p. 48, ἀληθήςの中性単数対格形(< *-έσα)(削除)
教科書p. 35の(4)の後(追加)複数属格形は *-ᾱ́σων > -ᾱ́ωνが母音融合を起こしたもの.常に語末音節が曲アクセントをもつ.
教科書p. 30, μοῖραの複数属格形μοίρῶνμοιρῶν

進捗・予定

  1. 文字と音韻(1):文字と気息記号
  2. 文字と音韻(2):アクセント
  3. 第1曲用名詞:τῑμήとθάλαττα(χώρᾱ, μοῖρα)
  4. 第2曲用名詞・第1/2曲用形容詞
  5. 第3曲用名詞(φύλαξ–γέρων)
  6. 第3曲用名詞(δαίμων–ἀνήρ)
  7. 第3曲用名詞(πόλις–πειθώ)
  8. 第3曲用形容詞・比較級・最上級
  9. 代名詞
  10. 数詞・副詞・前接辞と後接辞
  11. 現在組織(ω動詞)
  12. 現在組織(μι動詞)

授業概要

以下の記録の正確性は保証しない.

開講
令和7年度(2025年度)Sセメスター
科目名(前期課程)
古典語初級(ギリシア語)I
科目名(前期課程:英語)
Classical Greek I (Introductory)
科目名(後期課程)
共通ギリシア語(11)
科目名(後期課程:英語)
Greek (11)
開講日時
金曜5時限(16:50/17:05–18:35)
時間割コード(前期課程)
31228
時間割コード(後期課程)
08A9211
単位数
2.0
科目区分
総合科目L(言語・コミュニケーション)
教室
[UTASで確認のこと](第1回のみオンライン授業)
教科書
プリントを配布
履修人数:古典語初級(ギリシア語)I
11名
履修人数:共通ギリシア語(11)
3名

授業日程

教養学部の通常の授業日程に従う.

  1. 2025/04/14: 月曜日だが金曜授業
  2. 2025/04/18
  3. 2025/04/25
  4. 2025/05/02
  5. 2025/05/09
  6. 2025/05/16: 5月23日(金)午後は授業休止
  7. 2025/05/30
  8. 2025/06/06
  9. 2025/06/13
  10. 2025/06/20
  11. 2025/06/27
  12. 2025/07/04
  13. 2025/07/11

学期末試験解説・講評

  1. よくできていました.
  2. a. akūē, b. sȳrinx, c. hōrā.おおむねよくできていました.気息記号を見落としている解答,長音記号を見落としている解答,曲アクセントがあるときに長音記号を省略する場合があることを忘れている解答が散見されました.
  3. よくできていました.
  4. よくできていました.
  5. よくできていました.現在不定詞は能動態だけでなく中・受動態もあります.ただし配点が低いので中・受動態の現在不定詞を書かなかった場合でも減点なしとしています.
  6. おおむねよくできていました.覚えるのが大変ですが,とにかくよく用いられるので覚えていて損はないです.
  7. «τῷ ἀληθεῖ μῡ́θῷ τὸ ψεῦδος προσβάλλει.» ἀληθεῖは(4)をそのまま使えばよいだけですが,正答率はあまり高くなかったです.またψεῦδοςも,ἀληθήςの(中性の)曲用とあまり変わらない(あるいは中性なのでそもそも主格形と同じになる)のですが,正答率はあまり高くなかったです.ただし配点が低いので細かな誤りは減点なしとしました.
  8. «οἱ βουλευταὶ ἐξ Ἀθηνῶν τοὺς πρέσβεις πέμπουσιν.» βουλευταίは第1曲用名詞ですので,(3)のἀγαθήの曲用を見ればよいのですが,あまり正答率は高くなかったです.第1曲用名詞は最近あまり練習問題で扱っていなかったからでしょうか.またπρέσβειςの正答率は非常に低かったです.ἀληθήςの曲用を参考にするか,小テストで扱ったπόλιςの曲用を覚えていれば難しくないと思うのですが.πέμπουσινも,(5)をそのまま使うだけですがあまり正答率が高くなかったです.作文に苦手意識を感じているため細かいところを詰めるのを忘れてしまったのでしょうか.
  9. 「彼らは勇敢である」.性・数・格の一致が理解できているか試す問題でしたが,よくできていました.試験後に,昨年の問題の(9)の答え「彼女はよかった」が日本語としてあまりしっくりとこないという質問がありました.これはむしろ日本語の問題です.確かに日本語では「彼女はよい女性であった」などの方が自然ですが,これだと述語(補語)が名詞であるように読めます.実際には形容詞ですので,多少不自然でも形容詞のように訳した方が今後役立つと思います(もちろん翻訳をつくる時は別です).
  10. 「執政委員たちはよい伝令たちに知らせをもたらす」.これも性・数・格の一致が理解できているかを試す問題で,訳語だけを見て「よい知らせを」と訳してしまわないか試す問題でしたが,おおむねよくできていました.「執政委員たちはよい伝令たちで(を用いて)知らせをもたらす」(手段)でも可としました.
  11. 「私が手紙を送るところの人はよい」.関係代名詞を理解しているかどうか,先行詞を正しく理解しているかどうかを試す問題でした.高等学校で英文法について学習していれば追加の説明は不要だと思いますが,あまり詳しく学習しない場合もありますので,その場合は下の「関係文の読解方法の実際」をご覧ください.
  12. 「ここにある競走路は1フィート分だけ,あの町の[競走路]より長い」.少し難しめの問題として出題しましたが,割合よくできていました.比較級が用いられていること,与格が差異を表すことはよく理解できていました.ἤ「……よりも」の後は格を揃えるのですが,ὁ δρόμος「競走路」が省略されていると気づくのが少し難しかったかもしれません.比較級を用いる文に限らず,一般に同じものは省略されることが多いので,「前と同じものが何か省略されていないか」と思って訳すことが中級講読では重要になりますので覚えておいてください.「[競走路]」は補わずにἢ ταύτης τῆς πόλεως「その町より」と(助詞を含めて)逐語訳するだけでも構いません.なお,試験中に訂正しましたが,語彙に誤りがあり,ἐπιστολή, -ῆςの誤りでした(属格形にアクセントを付ける).
  13. 「彼らは家を自分たちのために建てる」あるいは「彼らは家を建てさせる」.中動態の意味を理解しているかどうかを試す問題でした.おおむねよくできていました.「……建てさせる」(使役的中動態)は説明したものの練習問題では扱っていませんが,覚えていた方が割合多く,大したものだと思いました.
  14. 「高い市壁をテミストクレースのためにアテーナイ人たちは建てていた」.直説法副時称(未完了過去)を理解していないものが目立ちました.「建てた」は現在組織ではなくアオリスト組織を用いて表すのですが,アオリスト組織はまだやっていませんので,減点なしとしました.τὰ τείχη (...) τὰ μακρά = τὰ μακρὰ τείχηです(§3.9–8.f).
  15. 「私たちは行くのがよいだろうか,それとも留まるのがよいだろうか?」.接続法(思案・熟慮)です.ἔρχομαιは能動態欠如動詞で,能動の意味で訳せばよいのですが,無理に中動態の意味を付与しようとしている例が目立ち残念でした.教科書§4.1.3を見ればわかるとは思いますが,以下に「態の意味の判別の実際」を書いておきましたので,教科書の記述だけではピンとこない方は参考にしてください.また「私は」と単数で訳してあるものが多かったのが残念でした.確かに直説法本時称ではないのですが,人称語尾はそれと同じですので,せっかく(5)で書いたものが無駄になってしまっていて,残念に思いました.
  16. 「神々に救出を彼らは祈るだろう」.εὔχοιντοが3人称複数形であることを理解していないものが少しありました.また可能的希求法はあくまで可能性を表すものであり,能力を表すものではありませんので「祈ることができる」は減点としました.

平均点は60点満点中49.4点(100点満点換算で82.3点)でした.

関係文の読解方法の実際

  1. 関係文とは,二つの別々の文を同じ名詞(形容詞や副詞のこともある)を介して一つにまとめたもの.以下では名詞のときを説明する.
  2. まず関係節と主節に分割しなさい.
  3. 関係節と主節をまずは別々に訳しなさい.関係代名詞はひとまず「その男の人に」「その女の人の」「それらを」などと訳しておけばよい.
  4. 関係代名詞の性と数に気をつけ,それと同じものを指している名詞を主節から見つけ出しなさい.省略されていることもあるので注意.
  5. 関係節と主節を一つにまとめ,主節の方を主要な節として訳しなさい.
  6. (3)で見つけた名詞を先行詞と言う.先行詞が書かれていなければ,οὗτοςの曲用形で補うとよい.

問題(11)なら次のようにします.

  1. ᾧが関係代名詞.
  2. 主節:ἀγαθός ἐστιν,関係節:ᾧ ἐπιστολὴν πέμπω.
  3. 主節:「彼はよい」,関係節:「その男の人に手紙を私は送る」.
  4. 関係代名詞(「その男の人に」)は男性・単数なので,主節の「彼は」(省略されている)が同じもの(人)を指していると予想できる.
  5. 「その男の人に手紙を私が送るところの男の人はよい」(「……はよい」が主節なのでこちらを主要な節として訳す).
  6. 先行詞は主節の主語(省略されている)で,もしそれを補うとしたらοὗτοςで補って «ἀγαθός ἐστιν οὗτος, ᾧ ...» とする.

態の意味の判別の実際

  1. 受動の意味になっている→受動態.
  2. 代表形がそもそも中・受動態になっている→能動態欠如動詞.
  3. 「お互いを/に/の」の意味がある→相互的.
  4. 主語と直接目的語が同じ→直接再帰的.
  5. 主語と間接目的語が同じ→間接再帰的/使役的.
  6. その他→間接再帰的のことが多い.「自分の…を〜する」など.

第13回(2025/07/11)

授業内容

  1. 学期末試験(90分間).

第12回(2025/07/04)

授業内容

  1. 「問題(12)」.
  2. 教科書§§4.2.3 (pp. 101–112).

課題

答え合わせ等は行いませんが,今日の授業内容は次で練習することができます.

  1. 「暗記(13)(12)」.
  2. 「和訳(13)(12)」.

配布物

  1. 教科書pp. 105–112.
  2. 「練習(12)」.

第11回(2025/06/27)

授業内容

  1. 「問題(11)」.
  2. 教科書§§4.1–4.2.2 (pp. 81–101).

課題

  1. 「小テスト(12)」.
  2. 「問題(12)」.

配布物

  1. 教科書pp. 81–104.
  2. 「課題(11)」.

第10回(2025/06/20)

授業内容

  1. 「問題(10)」.
  2. 教科書第3.9節の(11)疑問代名詞から(13)代名詞の相関まで(pp. 71–73).
  3. 教科書第3.10–12節.
  4. 教科書第2.1.4節(pp. 13–15).

課題

  1. 「小テスト(11)」.
  2. 「問題(11)」.

配布物

  1. 教科書pp. 77–80.
  2. 「課題(10)」.

第9回(2025/06/13)

授業内容

  1. 「問題(8)」15–16.
  2. 「問題(9)」.
  3. 教科書第3.9節の(1)人称代名詞から(10)不定関係代名詞まで(pp. 62–70, 73).

課題

  1. 「小テスト(10)」.
  2. 「問題(10)」.

配布物

  1. 教科書pp. 65–76.
  2. 「課題(9)」.
  3. 「学期末試験について」.
  4. 2024年度学期末試験問題(見本).

第8回(2025/06/06)

授業内容

  1. 「問題(8)」1–14(15–16は次回やります).
  2. 教科書第3.6–7節(pp. 47–59):第3.6節のうち分詞の部分は省略(Aセメスターにやります).

課題

  1. 「小テスト(9)」.
  2. 「問題(9)」.

配布物

  1. 「課題(8)」.

第7回(2025/05/30)

授業内容

  1. 「問題(7)」.
  2. 教科書pp. 40–43のπόλιςからπειθώまで.

課題

  1. 「小テスト(8)」.
  2. 「問題(8)」:(2)に書かれている教科書練習2(p. 47)は(11)から(18)までできます.

配布物

  1. 教科書pp. 49–64.
  2. 「課題(7)」.

第6回(2025/05/16)

授業内容

  1. 「問題(5)」14–20.
  2. 「問題(6)」.
  3. 教科書pp. 38–39のδαίμωνからἀνήρまで.

課題

  1. 「小テスト(7)」.
  2. 「問題(7)」:(2)に書かれている教科書練習2(p. 47)は(6)から(10)までできます.

配布物

  1. 「課題(6)」.

第5回(2025/05/09)

授業内容

  1. 「問題(5)」1–13(14以降は時間があれば次回やります).
  2. 教科書p. 37のφύλαξからγέρωνまで.

課題

  1. 「小テスト(6)」.
  2. 「問題(6)」:(2)に書かれている教科書練習2(p. 47)は(1)から(5)までできます.

配布物

  1. 教科書pp. 37–48.
  2. 「課題(5)」.

第4回(2025/05/02)

授業内容

  1. 「問題(4)」.
  2. 教科書§3.2-(5), §3.3-(1–2), §3.4-(1), §3.1-(8–11).
  3. 「小テスト(5)」「問題(5)」の説明.

課題

  1. 「小テスト(5)」.
  2. 「問題(5)」.

配布物

  1. 教科書pp. 17–24.
  2. 「課題(4)」.

第3回(2025/04/25)

授業内容

  1. 「問題(3)」.
  2. 教科書§3.1-(1–7), §3.2-(1–3).
  3. 「小テスト(4)」「問題(4)」の説明.

課題

  1. 「小テスト(4)」.
  2. 「問題(4)」.

配布物

  1. 教科書pp. 25–36.
  2. 「課題(3)」.
  3. 「語彙集」.

第2回(2025/04/18)

授業内容

  1. 「問題(2)」の答え合わせ.
  2. 教科書§1.2の(8–9), §1.3, §2.1.1[pp. 7–10].
  3. 「問題(3)」の説明.

提出課題

  1. 「問題(3)」(「課題(2)」に内容が書かれています).

課題

  1. 「小テスト(3)」(「課題(2)」に内容が書かれています).

配布物

  1. 教科書pp. 9–16.
  2. 「課題(2)」.

第1回(2025/04/14)

授業内容

  1. 「古典ギリシア語の学修について」第1節(第2節以降は概要のみ).
  2. 教科書§1.1, §1.2の(1–7)[pp. 3–7].
  3. 「課題(1)」の説明.

提出課題

  1. 「課題(1)」の第2.2節「読み取り」のa–d.
  2. 「課題(1)」の第2.3節「書き取り」のa–c.

課題

  1. 「小テスト(2)」(「課題(1)」に書かれています).

配布物

印刷したものは次回配布します.

  1. 「古典ギリシア語の学修について」.
  2. 教科書pp. 1–8.
  3. 「課題(1)」.

シラバス内容

講義題目

日本語
古典ギリシア語初級(前半)
英語
Elementary Greek (first half)

授業の目標・概要

I. 目標

初級文法を一年かけて学び,古典ギリシア語で書かれた文章を,辞書と文法書を使えば何とか読めるようにする.

II. 概要

Sセメスターの授業の主な内容は次の三つである.

  1. ギリシア語アルファベット24文字を覚える.
  2. 名詞の格変化を覚える.
  3. 名詞の格の概念を覚え,それにもとづいて短めの簡単な文を訳す.

ギリシア語アルファベットの多くの文字はローマ字と似ているので,Aは一週間〜二週間かけてしっかり勉強すれば誰でも覚えられる.Bは誰でもある程度は覚えることができるが,覚える量が多いので,おおむね一学期間をかけて覚えていくことになる.Cには少々センスが要求される.練習問題をこなしていくことで,少しずつその方法を覚えていく.

III. ギリシア語アルファベットの暗記(第3回授業時まで)

第3回の授業からはギリシア語アルファベットの読み書きができるようになっていることを前提に授業を進める.

ギリシア語アルファベットの読み書きができるようになっているかは次の二つで確認することができる.

  1. 第2回,第3回の小テストで自己点検
  2. 第1回と第2回の後に課される簡単な提出課題(添削して各自に返却する予定)

やむを得ず第1回,第2回の授業に参加することができなかった学生は提出課題を後で提出することができる.

授業のキーワード

日本語
ギリシア,ギリシャ,ラテン語,ローマ,サンスクリット語,印欧語
英語
Greek, Latin, Rome, Sanskrit, Indo-European

授業計画

第1回
イントロダクション・文字と音韻(1)[オンライン授業]
第2回
文字と音韻(2)[これ以降対面授業]
第3–4回
第1/2曲用名詞・形容詞
第5–8回
第3曲用名詞・形容詞
第8–9回
代名詞
第10回
数詞・副詞
第10–12回
現在組織(動詞の現在形)
第13回
学期末試験

動詞の活用の続き(アオリスト・完了・未来等)と統語論(syntax)はAセメスターで扱う.

授業の方法

I. 概要

  1. 当授業は90分授業(教養学部の基本方針どおり).
  2. 第1回はオンライン授業,第2回以降は対面授業(教養学部の基本方針どおり).
  3. 講義形式.ただし練習問題の答え合わせは受講生が順番に発表していく形式.

II. 授業の進め方

授業は次のように行う.第1回はa, d, e, fのみ行う.

  1. [授業前]必要があれば教材を事前にダウンロードしておく.
  2. [105分授業開始時刻]小テスト用紙配布開始.
  3. [90分授業開始]練習問題の答え合わせ(受講生が順番に発表).
  4. 教材を配布し新たな文法事項を学習する.
  5. 次回の小テストと練習問題の指示.
  6. [授業後]小テストのための暗記を行い,練習問題を解いてくる.

小テストの用紙は105分授業開始時刻(16:50)に配れるようにしておくので,それを受け取って90分授業開始時刻(17:05)までに実施してもよいし,ほかの時間に実施してもよい.

成績評価方法

I. 概要

学期末試験
60点
小テスト
15点
提出課題
5点
練習問題の発表状況
20点

レポートはギリシア語アルファベットの読み書きに関するもの.第1回,第2回授業後に課すが,やむを得ず第1回,第2回の授業に参加することができなかった学生は提出課題を後で提出することができる.

II. 採点基準

おおむね次のようになるように採点を行う予定である.

50点
形態をある程度理解しており,練習問題を解いてきている.
65点
形態をだいたい理解しており,練習問題を解く際にそれを用いている.
80点
形態をほぼ理解しており,構文や語法に注意して練習問題を解いてきている.
90点
形態や構文,語法をほぼ正しく理解しており,自分の言葉で正しく説明できる.

練習問題を解く際は,単語の形態(名詞なら性・数・格,動詞なら法・時称・相・数・人称など)をきちんと調べておき,また構文や語法については教材のどの項目に説明があるかを調べておくと上達が早い.すなわちそのようにすれば,練習問題をよく理解して解くことができ,ギリシア語の原典も正確に理解することができるようになる.単に上手(に見えるよう)な和訳ができただけでは評価を得ることができないことに注意せよ.逆に和訳がぎこちなかったとしても,形態や構文等について教材の内容をきちんと理解した上でのものであれば評価は高くなる.

III. 小テスト

小テストの内容は主に変化表の単なる暗記であり,90分授業の時間外(105分授業との差分)に各自で実施する形式である.そのため公平性を確保した上で厳密に採点することが難しい.したがって採点の際にはその点を考慮する.ただし小テストで扱う内容はいずれも暗記しているものとして授業を進めるので,その点に注意して取り組むこと.

教科書

プリントを配布する.

参考書

参考書は使用しない.

履修上の注意

I. 履修前の予備知識

この授業を履修するための予備知識は特に必要ない.文系/理系の別や興味のある時代・地域・分野を問わず履修生を歓迎する.

II. 予習と復習

予習は不要.可能な限りプリントを木曜日までにUTOLにアップロードするように心がけるので,希望者はそれを用いて次回の授業内容を概観することができる.

復習は4時間程度必要(2単位の授業の標準的な授業時間外の学修時間).小テストの暗記に1時間以内,練習問題(和訳等)に3時間程度を想定している.履修者の負担の程度を見ながら,練習問題等の分量を適宜調整する.

III. 履修後について

Sセメスターの授業を受けただけでは文章を読めるようにはならないので,読めるようにするにはAセメスターに開講される「古典ギリシア語初級(後半)」(科目名:「古典語初級(ギリシア語)II」)も履修すること.なお「古典ギリシア語初級(後半)」は教養学部後期課程の科目「共通ギリシア語」との合同授業である.進学が内定した2年生(など)は「共通ギリシア語」として履修することもできる.

Aセメスターには「古典ギリシア語初級(前半)」に当たる授業は開講されていないので,計画的に履修すること.

その他

毎回課題があって大変なように見えるが,これは学期末にまとめて勉強する代わりに毎日少しずつ勉強した方がよく身につき,効率的であるからである.出された課題に取り組むことによってその習慣を身につけてほしい.

「関連ホームページ」には過年度の授業実施状況が簡単に記されているので,雰囲気を事前に調べるためには一度見てみるとよい.

関連ホームページ

http://lecture.ecc.u-tokyo.ac.jp/~cmatuura/

オフィスアワー

西洋古典学研究室の開室日・時間帯に受け付ける.内線も同じページで確認のこと.

授業実施形態

対面・オンライン併用型A

授業時間

90分.

90分授業の場合の不足する授業時間の補填方法

各自での小テストの実施と答え合わせに充て,小テストの内容は暗記しているものとして授業を進める.

リンク


Last modified: 2025/07/20

cmatuura<AT>mail.ecc.u-tokyo.ac.jp

© 2025 MATSUURA Takashi