以下の記録の正確性は保証しない.
教養学部の授業日程に従う.教養学部の授業日程に変更があった場合はそれに合わせる.以下と教養学部の授業日程の間に齟齬があった場合は教養学部の授業日程の方に従う.
終了後に懇親会を開催しました.参加者は教員を除いて1名でした.
『アレアーのアテーナーへの涜神行為について』(IG V-2 262)第17行以降の予習をしておくこと.次回以降の講読等の予定は次の通り.
来週と再来週は授業がない週です.次回は11月29日です.
講読テキスト等(図書を複写したもの)はITC-LMSには掲載しないので,授業中に入手すること.
ギリシア語方言入門
古代ギリシア語の方言について講義を行い,その後でいくつかのテキストを演習形式で読む.古典ギリシア語初級を終えていることが望ましいが,学習中でもよい.
古典ギリシア語初級を学べば,すぐに古代ギリシア語で書かれたさまざまな文献を読むことができるように思われるかもしれない.しかし実際にはそうではない.たしかにプラトーンやトゥーキューディデース,悲劇詩人らの作品は古典ギリシア語の知識があればすぐに読み始めることができる.しかしたとえばホメーロスの叙事詩,サッポーやアルクマーン,ピンダロスの抒情詩,方言碑文をすぐに読み始めるのは難しい.これは時代,方言,表記体系が違うためである.この授業の目標は古代ギリシア語の方言とその歴史的変遷について理解し,さまざまな古代ギリシア語の文献を読めるようにすることである.
この授業には主に3つの役割がある.すなわち
の役割である.古代ギリシア語の方言について学ぶと,初級文法では分かりづらかった音韻的特徴,形態的特徴を理解することができるようになる.また,ラテン語やサンスクリット語をはじめとしたほかの印欧語と比較するのも容易になる.
この授業を受けるためには古典ギリシア語初級を終えていれば十分である.また,学習中でも構わない.
なお,当授業は[2017年度Aセメスター]ギリシア語歴史言語学入門(科目名:特殊講義II[イタリア地中海研究コース])と一部類似している.ただし前回扱わなかったテキストや方言を読むので,演習の題材に関しては基本的に重複しない.方言概説の授業は一部重複するが,今回は歴史言語学的内容よりはそれぞれの方言の説明の方を詳しく行う.
ギリシア語,ギリシャ語,ラテン語,サンスクリット語,印欧語,ホメーロス,ホメロス,碑文,方言
次の順番で授業を行う予定である.
演習で扱う方言や作家・テキストについて,詳しくは授業中に指示するが,主に以下のテキストを予定している(変更する可能性もある).
はじめの数回は講義である.「授業計画」に書かれているとおり,古代ギリシア語の方言について,音韻論・形態論・文字論の順で解説する.予習は必要ないが,復習を行ってほしい.
そのあとは演習である.テキストのコピーを事前に配布する.予習が必須である.授業中,学生が順番に訳読し,文法上問題となる箇所について議論する.
訳読状況と授業への参加状況(発表・発言など).
プリントを使用する.
C. D. Buck, The Greek Dialects (Chicago, 1955).
古代ギリシア語の歴史的変遷と方言について学ぶと,初級文法で丸暗記した(あるいは「せざるを得なかった」)変化表の裏に隠れていた規則性がよくわかるようになり,それぞれの変化表の間の関係も容易に理解できるようになる.初級文法を終えたばかりの学生は,まずこれらを理解することを目標としてほしい.中級講読や演習でいくつかの古代ギリシア語の文献を読んだことがある学生は,辞典や注釈書などで「これは……方言の形」と説明されている単語を,歴史的変遷を考えつつ,自分の言葉で説明できることを目標としてほしい.ほかの印欧語を学んでいる学生はギリシア語との比較を試みてほしい.
「関連ホームページ」には過年度の授業実施状況が簡単に記されているので,雰囲気を事前に調べるためには類似授業のページを一度見てみるとよい.
http://lecture.ecc.u-tokyo.ac.jp/~cmatuura/
授業の前に相談を受け付ける.事前にメールで連絡してほしい.
Last modified: 2020/01/10
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