[2019A教養学部後期課程]ギリシア語方言入門

松浦高志の授業用ページ

目次

連絡事項

  1. 最終回(1/10)の5限終了後に懇親会を行いますので,ご参加ください(希望者のみ).

授業概要

以下の記録の正確性は保証しない.

開講
令和元年度(2019年度)Aセメスター
科目名(後期課程)
特殊講義V[イタリア地中海研究コース]
科目名(英語)
Lectures on Special Topics V [Italian / Mediterranean Studies]
講義題目
ギリシア語方言入門
講義題目(英語)
Introduction to the Greek Dialects
開講日時
金曜4時限(14:55–16:40)
時間割コード
08C2517
単位数
2.0
教室
8号館8-324教室
履修人数
1名

授業日程

教養学部の授業日程に従う.教養学部の授業日程に変更があった場合はそれに合わせる.以下と教養学部の授業日程の間に齟齬があった場合は教養学部の授業日程の方に従う.

  1. 2019/09/27
  2. 2019/10/04
  3. 2019/10/11
  4. 2019/10/18
  5. 2019/10/25
  6. 2019/11/01
  7. 2019/11/08
  8. 2019/11/29
  9. 2019/12/06
  10. 2019/12/13
  11. 2019/12/20
  12. 2019/12/27
  13. 2020/01/10

第13回(2020/01/10)

授業内容

  1. アルクマーン断片第1番第1–35行.

その他

終了後に懇親会を開催しました.参加者は教員を除いて1名でした.

第12回(2019/12/27)

授業内容

  1. サッポー断片第1番.

次回講読内容

  1. アルクマーン断片第1番.

連絡

  1. 最終回(1/10)の5限終了後に懇親会を行いますので,ご参加ください(希望者のみ).

第11回(2019/12/20)

授業内容

  1. ホメーロス『オデュッセイア』第1巻第1–5行.

次回講読内容

  1. サッポー断片第1, 16番.

第10回(2019/12/13)

授業内容

  1. 『キューレーネーの神事法』(SEG 9.72)第1–3行.

次回講読内容

  1. ホメーロス『オデュッセイア』第1巻第1行から.

第9回(2019/12/06)

授業内容

  1. 『書記パトリアースの権利について』(DGE 409)第1–2a行.

次回講読内容

  1. 『キューレーネーの神事法』(SEG 9.72).

配布物

  1. アルクマーン断片第1, 16番(「講読本文一覧」参照).

第8回(2019/11/29)

授業内容

  1. 『アレアーのアテーナーへの涜神行為について』(IG V-2 262)第18–22行.

次回講読内容

  1. 『書記パトリアースの権利について』(DGE 409).
  2. 『エーリスとエウアー(アルカディアー)との同盟決議』(DGE 413).

配布物

  1. サッポー断片第1, 16番(「講読本文一覧」参照).

第7回(2019/11/08)

授業内容

  1. 『アレアーのアテーナーへの涜神行為について』(IG V-2 262)第1–17行.

課題

『アレアーのアテーナーへの涜神行為について』(IG V-2 262)第17行以降の予習をしておくこと.次回以降の講読等の予定は次の通り.

第8回(2019/11/29)
  1. 『アレアーのアテーナーへの涜神行為について』(IG V-2 262)第17行以降.
  2. エーリス方言解説.
第9回(2019/12/06)
  1. 『書記パトリアースの権利について』(DGE 409).
  2. 『エーリスとエウアー(アルカディアー)との同盟決議』(DGE 413).
  3. キューレーネー方言解説.
第10回(2019/12/13)
  1. 『キューレーネーの神事法』(SEG 9.72).
  2. ホメーロス方言解説.
第11回(2019/12/20)
  1. ホメーロス『オデュッセイア』第1巻.
  2. レスボス方言解説.
第12回(2019/12/27)
  1. サッポー断片第1, 16番.
  2. ラコーニアー方言解説.
第13回(2020/01/10)
  1. アルクマーン断片第1番.

配布物

  1. 『キューレーネーの神事法』(SEG 9.72)テキスト等(「講読本文一覧」参照).
  2. ホメーロス『オデュッセイア』第1巻テキスト等(「講読本文一覧」参照).

連絡事項

来週と再来週は授業がない週です.次回は11月29日です.

第6回(2019/11/01)

授業内容

  1. 『エレウシースでの初穂奉納について』(IG I³ 78)第5–21行.

課題

  1. 『アレアーのアテーナーへの涜神行為について』(IG V-2 262)の予習をしておくこと.

配布物

  1. 『書記パトリアースの権利について』(DGE 409)テキスト等(「講読本文一覧」参照).
  2. 『エーリスとエウアー(アルカディアー)との同盟決議』(DGE 413)テキスト等(「講読本文一覧」参照).

第5回(2019/10/25)

授業内容

  1. 「文字論」.
  2. 「アッティカ式表記体系」第1.1–1.2, 4節.
  3. 『エレウシースでの初穂奉納について』(IG I³ 78)第1–4行(... χσυνέγράφσαν·).

課題

  1. 『エレウシースでの初穂奉納について』(IG I³ 78)第4行以下(ἀπάρχεσθαι τοῖν θεοῖν ...)の予習をしておくこと.

配布物

  1. 「文字論」.
  2. 「アッティカ式表記体系」(ITC-LMSには掲載しないので,授業中に入手すること).

第4回(2019/10/18)

授業内容

  1. 「音韻論(2)」第5節.
  2. 「形態論」.

課題

  1. IG I³ 78の予習をしておくこと.

配布物

講読テキスト等(図書を複写したもの)はITC-LMSには掲載しないので,授業中に入手すること.

  1. 「講読本文一覧」.
  2. 『エレウシースでの初穂奉納について』(IG I³ 78)テキスト等(「講読本文一覧」参照).
  3. 『アレアーのアテーナーへの涜神行為について』(IG V-2 262)テキスト等(「講読本文一覧」参照).

第3回(2019/10/11)

授業内容

  1. 「音韻論(2)」pp. 3–6: 問4 (2)の一つ目〜第4節.

配布物

  1. 「形態論」.

第2回(2019/10/04)

授業内容

  1. 「方言分布・音韻論(1)」pp. 4–5.
  2. 「音韻論(2)」pp. 1–3: 問4 (2)の一つ目まで.

配布物

  1. 「音韻論(2)」.

第1回(2019/09/27)

授業内容

  1. 「方言分布・音韻論(1)」§§1–2.1.

配布物

  1. 「授業予定」.
  2. 「方言分布・音韻論(1)」.
  3. 村川堅太郎・富永惣一(編)『ギリシア』「図説 世界文化史大系」第5巻(角川書店,1960),地図その1.

シラバス内容

講義題目

ギリシア語方言入門

授業の目標・概要

古代ギリシア語の方言について講義を行い,その後でいくつかのテキストを演習形式で読む.古典ギリシア語初級を終えていることが望ましいが,学習中でもよい.

古典ギリシア語初級を学べば,すぐに古代ギリシア語で書かれたさまざまな文献を読むことができるように思われるかもしれない.しかし実際にはそうではない.たしかにプラトーンやトゥーキューディデース,悲劇詩人らの作品は古典ギリシア語の知識があればすぐに読み始めることができる.しかしたとえばホメーロスの叙事詩,サッポーやアルクマーン,ピンダロスの抒情詩,方言碑文をすぐに読み始めるのは難しい.これは時代,方言,表記体系が違うためである.この授業の目標は古代ギリシア語の方言とその歴史的変遷について理解し,さまざまな古代ギリシア語の文献を読めるようにすることである.

この授業には主に3つの役割がある.すなわち

  1. ギリシア語方言入門として
  2. ギリシア語中級文法として
  3. 印欧語比較言語学入門として

の役割である.古代ギリシア語の方言について学ぶと,初級文法では分かりづらかった音韻的特徴,形態的特徴を理解することができるようになる.また,ラテン語やサンスクリット語をはじめとしたほかの印欧語と比較するのも容易になる.

この授業を受けるためには古典ギリシア語初級を終えていれば十分である.また,学習中でも構わない.

なお,当授業は[2017年度Aセメスター]ギリシア語歴史言語学入門(科目名:特殊講義II[イタリア地中海研究コース])と一部類似している.ただし前回扱わなかったテキストや方言を読むので,演習の題材に関しては基本的に重複しない.方言概説の授業は一部重複するが,今回は歴史言語学的内容よりはそれぞれの方言の説明の方を詳しく行う.

授業のキーワード

ギリシア語,ギリシャ語,ラテン語,サンスクリット語,印欧語,ホメーロス,ホメロス,碑文,方言

授業計画

次の順番で授業を行う予定である.

  1. 方言概説(音韻論・形態論・文字論)
  2. 演習

演習で扱う方言や作家・テキストについて,詳しくは授業中に指示するが,主に以下のテキストを予定している(変更する可能性もある).

  1. 非文学方言
    1. アルカディアー方言
    2. キューレーネー方言
    3. エーリス方言
    4. ポーキス方言・ロクリス方言
  2. 文学方言
    1. イオーニアー方言(ヘーシオドス・アルキロコス)
    2. アイオリス方言(サッポー・アルカイオス)
    3. ドーリス方言(アルクマーン)
    4. その他

授業の方法

はじめの数回は講義である.「授業計画」に書かれているとおり,古代ギリシア語の方言について,音韻論・形態論・文字論の順で解説する.予習は必要ないが,復習を行ってほしい.

そのあとは演習である.テキストのコピーを事前に配布する.予習が必須である.授業中,学生が順番に訳読し,文法上問題となる箇所について議論する.

成績評価方法

訳読状況と授業への参加状況(発表・発言など).

教科書

プリントを使用する.

参考書

C. D. Buck, The Greek Dialects (Chicago, 1955).

履修上の注意

古代ギリシア語の歴史的変遷と方言について学ぶと,初級文法で丸暗記した(あるいは「せざるを得なかった」)変化表の裏に隠れていた規則性がよくわかるようになり,それぞれの変化表の間の関係も容易に理解できるようになる.初級文法を終えたばかりの学生は,まずこれらを理解することを目標としてほしい.中級講読や演習でいくつかの古代ギリシア語の文献を読んだことがある学生は,辞典や注釈書などで「これは……方言の形」と説明されている単語を,歴史的変遷を考えつつ,自分の言葉で説明できることを目標としてほしい.ほかの印欧語を学んでいる学生はギリシア語との比較を試みてほしい.

「関連ホームページ」には過年度の授業実施状況が簡単に記されているので,雰囲気を事前に調べるためには類似授業のページを一度見てみるとよい.

関連ホームページ

http://lecture.ecc.u-tokyo.ac.jp/~cmatuura/

研究室電話番号

授業の前に相談を受け付ける.事前にメールで連絡してほしい.


Last modified: 2020/01/10

cmatuura_atmark_mail.ecc.u-tokyo.ac.jp

© 2019–2020 MATSUURA Takashi