以下の記録の正確性は保証しない.
教養学部の授業日程に従う.教養学部の授業日程に変更があった場合はそれに合わせる.以下と教養学部の授業日程の間に齟齬があった場合は教養学部の授業日程の方に従う.
ていねいに記述してくださり,大変感心しました.ただ,時間配分が難しかったかもしれません.もう少し時間があれば点数の上積みができたはずという答案がいくつかありました.私がもう少し全体の分量を調整すればよかったかもしれません.「B 選択問題」の選択状況は以下の通りです(延べ30名).
以上はα群(i–iii),β群(iv–vii),γ群(viii–xi)からそれぞれ一つを選ぶというものでした.だいぶ偏りが出てしまいましたが,どの設問を選んでも解答しづらい群が生じてしまうのは避けられたように思われるので,とりあえずはよしとしたいと思います.もしかすると,葬儀,建築様式,婚礼といった題材は時間的な流れがあったり,図形的に把握しやすかったりと,解答しやすい要素を含んでいたから選ばれやすかったのかもしれません.選ばれにくかった題材は確かに筆記による論述とは別の方法を採った方がよいように思えました.この点に関しては試験の方法も含め,今後の課題としたいと思います.いずれにせよ,一生懸命に書いてくださり,ありがとうございました.
5限終了後に懇親会を行いました.この授業からの参加者は0名でした.
「家庭内祭儀」の次の箇所を訂正してください.
箇所 | 誤 | 正 |
---|---|---|
p. 6の下から9行目 | イオーニアー人とは異なり | イオーニアー人と同様 |
最終回(7月10日)の5限終了後に懇親会を開催する予定ですのでよろしければご参加ください.
「死と葬儀(1)」の次の箇所を訂正してください.
箇所 | 誤 | 正 |
---|---|---|
p. 6の下から10行目 | 経験 | 敬虔 |
p. 20の下から5行目 | 正面からでないのは | 正面からなのは |
「女性の生活と一生(3)」の次の箇所を訂正してください.
箇所 | 誤 | 正 |
---|---|---|
p. 6, ll. 9–12 | その左に行列を先導している男性がいる.4頭立ての馬車があり,花嫁と花婿が乗っている.馬車の後ろには松明をかかげた人物がいる.馬車には花婿の友人が馬車付添人(希párokhos)として乗っていることが多いが,この場合はそれとは違うようである. | その左に花婿がいる.その左に4頭立ての馬車があり,花嫁と花婿の友人が馬車付添人(希párokhos)として乗っている.馬車の後ろには松明をかかげた人物がいる. |
古代ギリシア人の生活(Daily Life in Ancient Greece)
古代ギリシア人の日常生活について学び,具体的にどのようなものであったか思い描くことができるようにする.ギリシア語の知識は必要ない.
古代ギリシアの文化がその後の西洋文化にどれくらい大きな影響を与えたかについては,あらためて説明するまでもない.民主政の起源は古代ギリシアに求めることができ,ホメーロスの英雄叙事詩『イーリアス』『オデュッセイア』は直接,あるいは古代ローマ文学を介してその後の西洋文学に影響を与えている.プラトーンは「哲学の祖」と呼ばれ,アリストテレースは論理学の礎を築いた.数学者ユークリッドの名前は「幾何学」とほぼ同義であるし,アルキメーデースは数学・物理学・天文学のみならず発明家としても名高い.ギリシア美術はルネサンスの美術において1つの模範とされているし,仏像を介して遠く日本にまで影響を及ぼしている.
その後の西洋文化に与えた影響という点では,古代ギリシア人の日常生活はそれほど重要ではないと思われがちである.しかし古代ギリシアの文化の根底にあるのは間違いなく,したがって日常生活について学んでおかないとその意味がよくわからないものも多数ある.文学を読むときでさえ,知っておかなければならないようなものも多い.
この授業の目標は,古代ギリシア人の日常生活について学び,具体的にどのようなものであったか思い描くことができるようにすることと,それにより古代ギリシアの文化への理解を深めることである.
なお当授業は,私が過去に担当した以下の授業と題材が一部重複しているが,扱う範囲はできるだけ重複しないように心がける.
ギリシア,ギリシャ,都市国家,文化,文明,生活,住宅,死,同性愛,少年愛,女性,宗教
1つの題材を1回または数回に分けて扱う.題材や順番は若干変更する可能性もある.
毎回プリントを配布し,それにもとづいて講義を行う.毎回復習を行ってほしい.学習内容が定着したかどうか試すため,次の回のはじめの時間を使って小テストを実施する(「成績評価方法」を参照のこと).
第13回に行う学期末試験(70点)と,第2–12回に行う小テスト(30点)で行う.
学期末試験はすべて記述式の予定である.問題は必答問題と選択問題に大別される.必答問題は全員が理解しているべきことがらを数行程度で答えるもの(数問),選択問題は授業で扱った分野の中からいくつかを選び,十数行程度で答えるもの(数問)である.設問の内容は予告しないので注意すること.
小テストは穴埋め式で,前回の講義に関する基本的な用語が理解できているかを試す問題を出題する.終了後には解答例を配布する.
プリントを使用する.
参考書は特に指定しない.理解を深めるために読むことが薦められる図書は授業中に適宜紹介する.
ギリシア語の知識は全く必要なく,前提とする知識も特にないから,地域や時代,学問領域を問わず,幅広い分野の学生の受講を歓迎する.原典を使用する際も可能な限り和訳を使用するので,講義を受ける範囲では外国語の知識も必要ないが,講義中に挙げる第2次文献には欧文のものが多いから,英語をはじめとする諸外国語の文献も恐れず読んでほしい.
「関連ホームページ」には過年度の授業実施状況が簡単に記されているので,雰囲気を事前に調べるためには類似授業のページを一度見てみるとよい.
http://lecture.ecc.u-tokyo.ac.jp/~cmatuura/
Last modified: 2020/03/01
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