[2018S教養学部後期課程]古代ギリシア人の生活

松浦高志の授業用ページ

目次

授業概要

以下の記録の正確性は保証しない.

開講
平成30年度(2018年度)Sセメスター
科目名(後期課程)
イタリア地中海生活文化論
科目名(英語)
Italian / Mediterranean Life and Culture
講義題目
古代ギリシア人の生活
講義題目(英語)
Daily Life in Ancient Greece
開講日時
火曜4時限(14:55–16:40)
時間割コード
08C2507
単位数
2.0
教室
8号館8-322教室→8-112教室(2018/05/01より)
履修人数
10名
学期末試験受験人数
10名

授業日程

教養学部の授業日程に従う.教養学部の授業日程に変更があった場合はそれに合わせる.以下と教養学部の授業日程の間に齟齬があった場合は教養学部の授業日程の方に従う.

  1. 2018/04/10
  2. 2018/04/17
  3. 2018/04/24
  4. 2018/05/01
  5. 2018/05/08
  6. 2018/05/15
  7. 2018/05/22: 5月29日(火)午後は金曜日授業
  8. 2018/06/05
  9. 2018/06/12
  10. 2018/06/19
  11. 2018/06/26
  12. 2018/07/03
  13. 2018/07/10: 学期末試験

学期末試験講評

ていねいに記述してくださり,大変感心しました.ただ,時間配分が難しかったかもしれません.もう少し時間があれば点数の上積みができたはずという答案がいくつかありました.私がもう少し全体の分量を調整すればよかったかもしれません.「B 選択問題」の選択状況は以下の通りです(延べ30名).

  1. 諸方言の分布:1名.
  2. 少年愛:2名.
  3. 葬儀:7名.
  4. 建築様式:7名.
  5. 都市住宅:0名.
  6. 郊外住宅:0名.
  7. 家庭内祭儀:3名.
  8. 女性の生活と一生(児童期まで):0名.
  9. 女性の生活と一生(青年期以降):1名.
  10. 婚礼:7名.
  11. 異性愛:2名.

以上はα群(i–iii),β群(iv–vii),γ群(viii–xi)からそれぞれ一つを選ぶというものでした.だいぶ偏りが出てしまいましたが,どの設問を選んでも解答しづらい群が生じてしまうのは避けられたように思われるので,とりあえずはよしとしたいと思います.もしかすると,葬儀,建築様式,婚礼といった題材は時間的な流れがあったり,図形的に把握しやすかったりと,解答しやすい要素を含んでいたから選ばれやすかったのかもしれません.選ばれにくかった題材は確かに筆記による論述とは別の方法を採った方がよいように思えました.この点に関しては試験の方法も含め,今後の課題としたいと思います.いずれにせよ,一生懸命に書いてくださり,ありがとうございました.

第13回(2018/07/10)

授業内容

  1. 学期末試験(100分間).

配布物

  1. 学期末試験問題.

その他

5限終了後に懇親会を行いました.この授業からの参加者は0名でした.

第12回(2018/07/03)

授業内容

  1. 「家庭内祭儀」(p. 15まで).

配布物

  1. 小テスト(12)解答.
  2. 「家庭内祭儀」.

訂正

「家庭内祭儀」の次の箇所を訂正してください.

箇所
p. 6の下から9行目イオーニアー人とは異なりイオーニアー人と同様

第11回(2018/06/26)

授業内容

  1. 「死と葬儀(1)」(第4.3節).
  2. 「死と葬儀(2)」(p. 19, l. 11まで).

配布物

  1. 小テスト(11)解答.
  2. 「死と葬儀(2)」.

連絡

最終回(7月10日)の5限終了後に懇親会を開催する予定ですのでよろしければご参加ください.

第10回(2018/06/19)

授業内容

  1. 「死と葬儀(1)」(第4.2節まで).

配布物

  1. 小テスト(10)解答:は「ヴェールを上げる儀式」でも可とします.
  2. 「死と葬儀(1)」.

訂正

「死と葬儀(1)」の次の箇所を訂正してください.

箇所
p. 6の下から10行目経験敬虔
p. 20の下から5行目正面からでないのは正面からなのは

第9回(2018/06/12)

授業内容

  1. 「女性の生活と一生(3)」(p. 19, l. 7まで).

配布物

  1. 小テスト(9)解答.
  2. 「女性の生活と一生(3)」.

訂正

「女性の生活と一生(3)」の次の箇所を訂正してください.

箇所
p. 6, ll. 9–12その左に行列を先導している男性がいる.4頭立ての馬車があり,花嫁と花婿が乗っている.馬車の後ろには松明をかかげた人物がいる.馬車には花婿の友人が馬車付添人(希párokhos)として乗っていることが多いが,この場合はそれとは違うようである.その左に花婿がいる.その左に4頭立ての馬車があり,花嫁と花婿の友人が馬車付添人(希párokhos)として乗っている.馬車の後ろには松明をかかげた人物がいる.

第8回(2018/06/05)

授業内容

  1. 学期末試験についての説明.
  2. 「女性の生活と一生(2)」.

配布物

  1. 小テスト(8)解答.
  2. 「女性の生活と一生(2)」.
  3. 「学期末試験問題(2017年度,見本)」(ITC-LMSには掲載しないので授業中に入手すること).

第7回(2018/05/22)

授業内容

  1. 「女性の生活と一生(1)」.

配布物

  1. 小テスト(7)解答.
  2. 「女性の生活と一生(1)」.

第6回(2018/05/15)

授業内容

  1. 「同性愛と異性愛(2)」(第3節[第3.5節は省略]).
  2. 「同性愛と異性愛(1)」(第2.7節).

配布物

  1. 小テスト(6)解答.
  2. 「同性愛と異性愛(2)」.

第5回(2018/05/08)

授業内容

  1. 「同性愛と異性愛(1)」(第1–2.6節[p. 26下から3行目まで]).

配布物

  1. 小テスト(5)解答.
  2. 「同性愛と異性愛(1)」.

第4回(2018/05/01)

授業内容

  1. 「宴会」.

配布物

  1. 小テスト(4)解答.
  2. 「宴会」.

第3回(2018/04/24)

授業内容

  1. 「郊外住宅」第1–2.3節(p. 18, l. 2まで).

配布物

  1. 小テスト(3)解答.
  2. 「郊外住宅」.

第2回(2018/04/17)

授業内容

  1. 「都市住宅」第1–4.2節(p. 26, l. 15まで).

配布物

  1. 小テスト(2)解答:の解答は「前5–4」に訂正してください.
  2. 「都市住宅」.

第1回(2018/04/10)

授業内容

  1. 「序論」第1–3.2節(p. 15, l. 7まで).

配布物

  1. 「序論」.
  2. 村川堅太郎・富永惣一(編)『ギリシア』「図説 世界文化史大系」第5巻(角川書店,1960),地図その1, 2.

シラバス内容

講義題目

古代ギリシア人の生活(Daily Life in Ancient Greece)

授業の目標・概要

古代ギリシア人の日常生活について学び,具体的にどのようなものであったか思い描くことができるようにする.ギリシア語の知識は必要ない.

古代ギリシアの文化がその後の西洋文化にどれくらい大きな影響を与えたかについては,あらためて説明するまでもない.民主政の起源は古代ギリシアに求めることができ,ホメーロスの英雄叙事詩『イーリアス』『オデュッセイア』は直接,あるいは古代ローマ文学を介してその後の西洋文学に影響を与えている.プラトーンは「哲学の祖」と呼ばれ,アリストテレースは論理学の礎を築いた.数学者ユークリッドの名前は「幾何学」とほぼ同義であるし,アルキメーデースは数学・物理学・天文学のみならず発明家としても名高い.ギリシア美術はルネサンスの美術において1つの模範とされているし,仏像を介して遠く日本にまで影響を及ぼしている.

その後の西洋文化に与えた影響という点では,古代ギリシア人の日常生活はそれほど重要ではないと思われがちである.しかし古代ギリシアの文化の根底にあるのは間違いなく,したがって日常生活について学んでおかないとその意味がよくわからないものも多数ある.文学を読むときでさえ,知っておかなければならないようなものも多い.

この授業の目標は,古代ギリシア人の日常生活について学び,具体的にどのようなものであったか思い描くことができるようにすることと,それにより古代ギリシアの文化への理解を深めることである.

なお当授業は,私が過去に担当した以下の授業と題材が一部重複しているが,扱う範囲はできるだけ重複しないように心がける.

  1. [2017年度Sセメスター]講義題目:古代ギリシアの都市と文化,科目名:イタリア地中海都市文化論.
  2. [2016年度Sセメスター]講義題目:古代ギリシアの文化,科目名:イタリア地中海言語文化論.

授業のキーワード

ギリシア,ギリシャ,都市国家,文化,文明,生活,住宅,死,同性愛,少年愛,女性,宗教

授業計画

1つの題材を1回または数回に分けて扱う.題材や順番は若干変更する可能性もある.

第1回
序論(地理・略史ほか)
第2回
住宅(1):都市の住宅
第3回
住宅(2):郊外の住宅
第4回
食生活:宴会
第5回
同性愛(1)
第6回
同性愛(2)
第7回
女性の生活と一生(1):幼児期・児童期
第8回
女性の生活と一生(2):青年期以降(1)
第9回
女性の生活と一生(3):青年期以降(2)
第10回
人の一生(1):死と葬式(1)
第11回
人の一生(2):死と葬式(2)
第12回
宗教
第13回
学期末試験

授業の方法

毎回プリントを配布し,それにもとづいて講義を行う.毎回復習を行ってほしい.学習内容が定着したかどうか試すため,次の回のはじめの時間を使って小テストを実施する(「成績評価方法」を参照のこと).

成績評価方法

第13回に行う学期末試験(70点)と,第2–12回に行う小テスト(30点)で行う.

学期末試験はすべて記述式の予定である.問題は必答問題と選択問題に大別される.必答問題は全員が理解しているべきことがらを数行程度で答えるもの(数問),選択問題は授業で扱った分野の中からいくつかを選び,十数行程度で答えるもの(数問)である.設問の内容は予告しないので注意すること.

小テストは穴埋め式で,前回の講義に関する基本的な用語が理解できているかを試す問題を出題する.終了後には解答例を配布する.

教科書

プリントを使用する.

参考書

参考書は特に指定しない.理解を深めるために読むことが薦められる図書は授業中に適宜紹介する.

履修上の注意

ギリシア語の知識は全く必要なく,前提とする知識も特にないから,地域や時代,学問領域を問わず,幅広い分野の学生の受講を歓迎する.原典を使用する際も可能な限り和訳を使用するので,講義を受ける範囲では外国語の知識も必要ないが,講義中に挙げる第2次文献には欧文のものが多いから,英語をはじめとする諸外国語の文献も恐れず読んでほしい.

「関連ホームページ」には過年度の授業実施状況が簡単に記されているので,雰囲気を事前に調べるためには類似授業のページを一度見てみるとよい.

関連ホームページ

http://lecture.ecc.u-tokyo.ac.jp/~cmatuura/


Last modified: 2020/03/01

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