情報技術と社会
技術と社会
- 民主主義。情報に関する意思決定の主体は個々人。情報リテラシーが重要。
技術上の変化とその影響
- Amazon:オンライン書店:無限の展示場所, 在庫の極小化, ロングテールから利益
- cf. 大型書店:大量に売れる本から利益, 大型書店が売らない本は売れない
- Google:WWW+検索システム:権威が無くとも発信可能, 玉石混淆
- Wikipedia:WWW+Wikiシステム:ボランティア、共同作業、玉石混淆
- cf. 事典:莫大な経費がかかる, できたものには権威がある
- YouTube:動画投稿
- Twitter, Facebook:個人的情報発信
- 緊急地震速報
- Citeseer(CiteseerX): インターネット上の論文収集システム:引用関係で辿れる
- 学会で発表した論文を自分のホームページで公開できるか?(情報処理学会)
- PGP(Pretty Good Privacy): Philip Zimmermannが開発した暗号ソフトウェア。市民が自分のプライバシーを守るためにフリーで提供
- 9.11同時多発テロ事件で犯人が秘密の通信をするために使ったとされる
- 街頭防犯カメラ
- デジタルデバイド: 「情報を持つ者」と「情報を持たない者」との差が拡大していく傾向があること
- ファイル共有
技術変化の結果としてもたらされたもの
- 場所の制約からの解放
- 時間の制約からの解放
- 経路の制約からの解放
- コストの制約からの解放
情報社会に固有な社会との軋轢
- 無形性:(ソフトウェアやディジタルコンテンツが)従来の"もの"概念とは異なる性質をもつこと。無体物。cf. 電気
- 複製可能性:複製とオリジナルの間に区別がないこと。容易に複製できること。
→所有と権利に関わる法制度と倫理の間で軋轢を生む
- グローバルな通信射程(発射の起点と着弾点の間の水平距離)
- 匿名性
→
- 電子民主主義の促進
- 情報技術によるガバナンス
- プライバシーやセキュリティの問題
権利と所有概念への影響
プライバシーとセキュリティ
情報は中立か
- 価値中立的: それ自体は価値から独立であるという性質
- 価値負荷的: 価値判断から独立にはなりえないという性質
- 技術本質主義: 技術は、社会の形態や要望にかかわらず、独立に発展するという立場
- 技術の社会構成主義: いまある技術は、多くの可能性のなかから社会の成員によってそのつどそのつど選択された結果であるという立場
情報リテラシー
- 情報リテラシー:情報を主体的に選択、収集、活用、編集、発信する能力+情報機器を使って論理的に考える能力
- 文明時代の野蛮人: 裏で何が動いているかを理解しないまま使う
- 批判的思考(クリティカル・シンキング): 否定の可能性を含めて考える姿勢
- 情報における批判的思考:情報を主体的に選択、収集、活用、編集、発信するうえでの批判的思考
- 情報技術は日常生活への浸透度が高く、日々の技術革新の速度が速いため、広範囲の人に情報における批判的思考の育成が必要
- 情報技術の特徴(多対多の通信射程、匿名性、複製可能性)を押さえたうえでの批判的思考が必要
これからの世代の情報
yamaguch@mail.ecc.u-tokyo.ac.jp Copyright 2011 Kazunori Yamaguchi 山口和紀@東京大学総合文化研究科