4.Microsoft Word,PowerPoint と unix (X11) の連携
レポートの作成やプレゼンテーションにMicrosoft WordやPowerPointが使われることが多い。ここでは,ImageJ, Octave で作成した
図やテキスト,Excel で作成したワークシートや図を,Microsoft WordとPowerPointで利用する方法を説明する。
(1) ImageJ や Octave 画像のファイル化
1)取扱える画像ファイルのフォーマット
WordやPowerPointが取扱える画像ファイルのフォーマットには種々のものがあるが,本実習で使用した ImageJ や Octave の画像を保存できる画像ファイル・フォーマットは限られる。ここでは,一般によく用いられるJPEG, GIF, PNG, TIFFの特徴を述べる。これらの画像ファイル・フォーマットでは,ディスク容量の節約やネットワーク上の伝送時間の低減のためデータ圧縮が採用されている。
JPEG(Joint Photographic Experts Group)(拡張子 .jpg)
静止画像のデータ圧縮方式の標準化を目的として決められたフォーマットであり,非可逆(lossy)圧縮(DCT圧縮)が可能なことを特徴としている。この非可逆圧縮は,視覚の特性を利用して効率よく圧縮を行なうことができるが,解凍時に元どおりの画像には戻せない。高圧縮の場合,写真の使用には適するが,線画や広い領域の色が一様である場合などの使用には適さない。JFIF(JPEG File Interchange Format)は,JPEGに若干拡張機能を追加したもので,現在普及しているJPEGはJFIFであることが多い。
GIF(Graphics Interchange Format)(拡張子 .gif)
解凍時に元どおりの画像に戻せる可逆圧縮(LZW圧縮)を採用しており,汎用に使えるが,256色しか使用できないという弱点がある。また,LZW圧縮は,特許のライセンスの問題があり,フリーソフトではサポートしていない場合もある。
PNG(Portable Network Graphics)(拡張子 .png)
GIFのLZW圧縮のライセンスの問題を避けることなどを背景として生まれた標準フォーマットで,可逆圧縮(ZIP圧縮)を採用している。汎用。GIFの弱点ある色数の少なさも解消されている。
TIFF(Tagged Image File Format)(拡張子 .tif)
aldus社(adobe社に買収された)により開発された柔軟性の高い多機能のマルチ・プラットホーム対応のフォーマット。拡張機能に上記のJPEG圧縮やLZW圧縮も含まれる。自由度がありすぎて互換性に問題のある場合もある。
2)unix上での画像ファイルの作成
本実習で表示される図には以下のものがある。しかし,上記の画像ファイル・フォーマットがすべて使えるわけではない。
i) ImageJで作った画像。
ii) octave中からimagescにより表示されるImageMagick(display)の図。
iii) octaveからplot, meshにより表示されるgnuplotの図。
iv) テキスト・エディタ(miなど)や端末エミュレータの画面を図として保存。
それぞれの場合に適した作成法を述べる。
i) ImageJで作った画像をJPEGフォーマットで保存する方法
保存したい画像をマウス・クリックして選択する。
次に,

Tiff, Gif, Jpeg などの画像フォーマットで保存できるが,ここでは Jpeg の例を示す。
適当なファイル名をつける。ここでは midsagittal.jpg (名前の最後は .jpg とすること)

[保存] ボタンを押して,JPEG 形式でファイルを保存する。
現在表示されている画像のみが保存される。
ii) octaveからplot, meshにより表示されるgnuplotの図や,imagescにより表示されるImageMagick(display)の図を保存する方法
gnuplotの図は,メニューから直接保存できない。
この場合,2. 時系列信号処理の基礎:付録 で述べたように,スナップショットにより選択した範囲をキャプチャーして保存する。
この方法は,ImageMagickの図の保存やテキスト・エディタ(miなど)の画面を図として保存する場合にも使用できる。
スナップショットで指定する範囲と保存法は,キーの組み合せで以下の表のように指定できる。
(クリップボードにコピーされた図は,個々のアプリケーション ・プログラムで,編集メニューのペーストから取り込むことができる。)
| shift と コマンド と 3とを同時に押す | 画面全体をキャプチャーし, PNG 形式で Desktop に保存する |
| shift と コマンド と 4 とを同時に押す。+とoのマークの中心を選択範囲の左上にもっていきマウス・ボタンを押す。押しながらマークの中心を選択範囲の右下にもっていきマウス・ボタンを放す | 選択範囲をキャプチャーし, PNG 形式で Desktop に保存する |
| shift と コマンド と 4 とを同時に押し, その後選択したいウインドウの上で space を押し,青くなってカメラ・マークが現れたらマウス・ボタンを押す | 選択したウインドウをキャプチャーし, PNG 形式で Desktop に保存する |
| shift と control とコマンド と 3 とを同時に押す | 画面全体をキャプチャーし, クリップボードにコピーする |
| shift と control とコマンド と 4 とを同時に押す。押しながらマークの中心を選択範囲の右下にもっていきマウス・ボタンを放す | 選択範囲をキャプチャーし, クリップボードにコピーする |
| shift と control とコマンド と 4 とを同時に押し, その後 spaceを押し,青くなってカメラ・マークが現れたらマウス・ボタン を押す | 選択したウインドウをキャプチャーし, クリップボードにコピーする |
注意: 選択したウインドウをキャプチャーする方法ではうまくキャプチャーできない場合があるので,選択範囲をキャプチャーする方法に統一した方が使いやすい。
選択したウインドウをキャプチャーする場合,新バージョンの Mac OS X 10.6.?. (Snow Leopard ) では,ウインドウのまわりに影が付くように初期設定されている。影の部分は余計なスペースを食うので,影を付けたくない場合が多い。影を付けないようにするには,ターミナル窓を開いて次のコマンドをタイプする(コピペ してもよい)。影を付けるように戻すには、true の部分を false にして再タイプする。
| defaults write com.apple.screencapture disable-shadow -bool true killall SystemUIServer |
iii) テキスト・エディタ( mi など)や端末エミュレータの画面を図として保存
ii) と同様に行なう。
(2) 図やテキストを Word に貼り付ける
1) 図の貼り付け
Dockのアイコンをクリックして Word を起動する。プロジェクト ギャラリー 新規→開く または ファイル→新規作成 で新しい Word文書 を開く。画面上の適当な位置にカーソルを合わせ,メニューの 挿入→図→ファイルから... をクリックする。リストから画像ファイルを選択して 挿入 ボタンを押すと,画像がWord に貼り付けられる。
図を文中の任意の位置に配置するには,
1.図をクリックして選択する。
2.書式→図... により図の書式設定を表示する。
3.レイアウトタブをクリックし,折り返しの種類と配置で四角を選択する。
4.[OK] を押して戻る。
5.図の上にカーソルを合わせ,マウス・ボタンを押しながら文中の任意の位置にドラッグする。
2) テキストの貼り付け
テキスト・エディタで作成したプログラムやテキストを Word に貼り付けるには,テキスト・エディタと Word の両方を画面上に表示しておき,テキスト・エディタ内のテキストの貼付けたい部分をマウス・ボタンを押しながら選択してメニューから編集→コピーする。(またはコマンド・キーを押しながら c キーを押す。) つぎに Word 内のテキストを挿入したい部分をクリックして,編集→ペーストする。(またはコマンド・キーを押しながら v キーを押す。)
(3) 図やテキストを PowerPoint に貼り付ける
1) 図の貼り付け
Dockのアイコンをクリックして PowerPoint を起動する。プロジェクト ギャラリー 新規→開く または ファイル→新規作成で新しい プレゼンテーション を開く。メニューの挿入→図→ファイルから...
をクリックする。図の選択 のリストから画像ファイルを選び挿入(R)ボタンをクリックすると,画像が
PowerPoint に貼り付けられる。
図を文中の任意の位置に配置するのは Word の場合より簡単で,
1.図をクリックして選択する。
2.図の上にカーソルを合わせ,マウス・ボタンを押しながら任意の位置にドラッグする。
テキストを入力するには,挿入→ テキストボックス→横書き を選び,図と重ならない適当な位置にカーソルを合わせ,マウス・ボタンを押して斜線の枠を表示させて,テキストボックスを開く。枠の中に文字を入力する。
文字の大きさを変えるには,文字をマウス・ボタンを押して選択し,デスクトップ上に表示されている設定パレットのフォン編集→コピーする。(またはコマンド・キーを押しながら c キーを押す。) つぎに PowerPoint をクリックして,編集→ペーストする。(またはコマンド・キーを押しながら v キーを押す。) テキストボックスが自動的に開きテキストが挿入される。テキストボックスの枠の上にカーソルをもっていくと手のひら型のアイコンが表示されるので,マウス・ボタンを押しながらテキストボックスを適当な位置にドラッグする。文字の大きさや書体の設定は設定パレットから行なう。
(4) Excel のワークシートを Word や PowerPoint に貼り付ける
1. ワークシートで、コピーするセルを選択して
(コピー・アイコン) をクリックする。
2. Word 文書または PowerPoint プレゼンテーションに切り替えて,セルを挿入する位置をクリックする。
3. 編集→ 形式を選択してペースト をクリックする。
4. ペーストする形式ボックスで,希望の形式をクリックする。
5. 次のいずれかの操作を行う。
1) Word の場合
コピーした時点の数式の結果のみを使用するには,ペーストをクリックする。
Excel で元のデータが変更された場合に最新のデータに更新されるようにするには,ペースト リンクをクリックする。
次に OKをクリックする。
2) PowerPoint の場合
OKをクリックする。
Excel のセル範囲を PowerPoint の表に変換する 場合
1. Excel でセル範囲を選択し,編集→コピーをクリックする。
2. PowerPoint で,表を貼付けるするスライドを表示する。
3. 編集→形式を選択してペーストをクリックする。
4. リッチ テキスト形式 (RTF)をクリックし,OKをクリックする。
(5) Excel のグラフを Word や PowerPoint に貼り付ける
1. Excel で,コピーするグラフ(グラフの外枠に近い部分)をクリックする(グラフエリアと表示が出る)。
2.
(コピー・アイコン) をクリックする。
3. Word 文書または PowerPoint プレゼンテーションに切り替えて,グラフを挿入する位置をクリックする。
4. 編集→形式を選択してペースト をクリックする。
5. ペーストする形式ボックスで,Microsoft Excel グラフ オブジェクト をクリックする。
6. 次のいずれかの操作を行なう。
1) Word の場合
コピーした時点の内容のみを使用するには,ペーストをクリックする。
元の内容が変更された場合に最新の内容に更新されるようにするには,ペースト リンクをクリックする。
次にOKをクリックする
2) PowerPoint の場合
OKをクリックする。