6/12 清書システム

前回までの復習

idrawで，大きさが0の多角形，閉曲線，曲線，折れ線を作成して(左ボタンをクリックした後，他の点を指定せずに中ボタンをクリックする)Saveすると，作られるポストスクリプトファイルは
- idrawで読み込もうとすると「Segmentation fault」で落ちる(ウィンドウマネージャから起動した場合はメッセージも出さずに落ちる)．
- gv, ghostviewで表示させようとするとエラーが出る
- convert コマンドで他の形式に変換することもできない
という問題が生じる．これは idrawのバグによるもの．このようなポストスクリプトファイルから，まともなポストスクリプトファイルに変換するためのコマンド，rmzero.pl を用意した．
```
/home/ktanaka/bin/rmzero.pl 元のポストスクリプトファイル > 新しいポストスクリプトファイル
```
を実行すると，新しいポストスクリプトファイルが作られる，これはidrawで読み込むことも，convert, gv, ghostscriptでも使える．

前々回の課題について

6月12日9時30分時点での課題提出は 65名
ただし，HTML ファイルが「その説明(使用したツール，狙い等)を記した」内容になっていないものがあった．．今日の21時までに再提出すると，新しい内容を評価する．
提出プログラムで，ファイルのパーミッションをチェックするようにしている．パーミッションの変更はおこなうように．パーミッションの意味が分からない人はパーミッションの部分を復習すること．
自分が出したかどうかは，
```
/home/ktanaka/bin/report529
```
を実行すると確認できる．

今日の目標

文書清書システム(jlatex)の部分を自習する．
今日の課題はキャンセルするので，今日は LaTeX部分の自習だけをする．

はいぱーワークブックへの補足

現在の教育用計算機システムのNC環境, Unix環境には，コマンド名「jlatex」で起動されるNTT版日本語LaTeXと，コマンド名「platex」で起動されるアスキー版日本語LaTeXの二種類の日本語LaTeX環境がインストールされている．はいぱーワークブックの範囲ではどちらでも大差はないが，本や外部の WWWページを参考にして高度な技を使おうとする場合は，アスキー版日本語 LaTeXの方が向いている．
NC環境ではdvi2psがインストールされていない．代わりにdvipsというコマンドを使う．jlatexの操作のページで，
```
dvi2ps report.dvi | lpr -PprXXX
```
と書いてあるところは，
```
dvips -PprXXX report.dvi
```
と読み替える必要がある．
現在，Unix環境のghostscript, ghostviewでは日本語Postscriptファイルの表示がうまくいっていない．
清書システムLaTeX について，情報処理ワークブックでは，初歩的なところしか載っていないので，より詳しいことが載っていそうな WWW ページを探してみた．検索エンジンは goo ，入力文字は「LaTeX 入門」．その中で，参考になりそうなページをいくつかあげる．
LaTeXの中に他の描画システム等で作成した画像を取り込む方法は重要ではあるが，システムにより方法が異なるためはいぱーワークブックでは説明していない．ここでは，このシステムを使った画像ファイルの取り込み法を説明する．
- 画像ファイルの準備
  このシステムのLaTeXシステムで取り込むことのできることのできるのは，1 ページからなるPostScript ファイル(正確にいうとEPSF形式)のみである． idrawで作成したPostScriptファイルはそのまま使えるが，gimpで作成した JPEGファイルの場合は，
```
 convert hi.jpg hi.eps
```
  のように実行して，PostScriptファイルを作成しておく必要がある．
- TeXファイルの編集
  画像ファイルを取り込む方法はこのシステムでも何種類かあるが，ここでは graphicsパッケージを使う方法を紹介する．ただし，この方法はNC環境ではアスキー版日本語LaTeX(platex)でしか使えない．
  1. 文書の最初の \documentstyleコマンドのところに [graphics]というオプションをつける．
```
\documentstyle{jarticle}
->
\documentstyle[graphics]{jarticle}
```
  2. 画像を入れたいところに，
```
\includegraphics{hi.eps}
```
    のように \includegraphicsコマンドを入れる．幅を8cm高さを4cmに指定する時は，
```
\resizebox{8cm}{4cm}{\includegraphics{hi.eps}}
```
    のように resizeboxコマンドを利用する．縦横比を保って幅だけを8cmに指定する時は，
```
\resizebox{8cm}{!}{\includegraphics{hi.eps}}
```
    縦横比を保って高さだけを4cmに指定する時は，
```
\resizebox{!}{4cm}{\includegraphics{hi.eps}}
```
    にする．画像をセンタリングする時は，
```
\begin{center}
\resizebox{8cm}{4cm}{\includegraphics{hi.eps}}
\end{center}
```
    のように，center環境の中に入れる．
  3. このようにして作成したコマンドはjlatexの操作にあるように，jlatexコマンドで dvi ファイルの作成，xdvi コマンドで確認できるが，dvi2ps では resizeboxコマンドが有効な状態で印刷できないので，代わりにdvipsを使う．